ヨシハラ ダイサク
吉原 大作 所属 兵庫医科大学 薬学部 医療薬学科 職種 助教 |
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研究期間 | 2008~2010 |
研究課題 | 腎疾患における酸化ストレスの関与と抗酸化代償機構の解明 |
実施形態 | 科学研究費補助金 |
研究委託元等の名称 | 日本学術振興会 |
研究種目名 | 基盤研究(C) |
科研費研究課題番号 | 20590320 |
キーワード | Zn-SODノックアウトマウス, 鉄, スーパーオキシドジスムターゼ, Cu/Zn-SODノックアウトマウス, SOD1, SOD1ノックアウトマウス, Cu, 腎臓, 酸化ストレス, ヒドロキシノネナール, 過酸化脂質, スーパーオキドジスムターゼ, グルタチオンSトランスフェラーゼ |
代表者 | 鈴木 敬一郎 |
連携研究者 | 大河原 知水 |
概要 | Cu/Znスーパーオキシドジスムターゼ(SOD1)は生体にとって有害なスーパーオキシドを毒性の弱い酸素と過酸化水素に変換する酵素で、酸化ストレスから生体を守る重要な役割を果たしている。しかし、SOD1をノックアウト(KO)したマウスは一見正常に生育し、明らかな表現型を示さない事実から、若齢のSOD1KOマウスではSOD1を代償するような防御機構が存在するのではないかという仮説を立てた。そこで、SOD1KOマウスと野性型マウスの腎臓を用いて発現の異なる遺伝子のスクリーニングを行ったところ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼA4(GSTA4)をコードする遺伝子がSOD1KOマウスの腎臓で有意に上昇していることを発見した。つまり、SOD1KOマウス腎臓では、GSTA4タンパク量が上昇していること、免疫組織染色によって腎臓の近位尿細管にGSTA4 が過剰発現していること、さらに鉄が蓄積していることを見いだした。HEK293細胞にマウスGSTA4cDNAを導入したGSTA4過剰発現腎細胞ではスーパーオキシドおよびHNE に対する細胞傷害性が低下しており、細胞内タンパクの過酸化脂質アダクト量も減少していた。若齢のSOD1KOマウスではGSTA4が腎臓で誘導されることで酸化ストレスから身を守っていることが示唆された。 |